AM8:00 ホテルのロビーで待ち合わせ


は~い!ちゃおず、こっちだよ!
来たね。・・・うん。今日のドレスもとても似合ってる。可愛いよ。
さーて、約束通り今日一日アンタは私のものだからね?
いい子で私の言うことなんでも聞くこと☆
とことん付き合ってもらうから、・・・カクゴしといで☆

まずは、・・・ほら、腕を貸してごらん。
あっは、・・そんなに固くなっちゃダメだって ・・そうそう、そんな風に自然な感じで・・。
こうしていれば自然とアンタと並んで、アンタの顔を見て、声を聞きながら同じ歩調で歩けるだろう?

さ、・・・じゃあさっそく出かけようか?




 AM8:30 オープンカフェで朝ごはん


こんな風に天気がいい日は外で朝ごはんっていうのも気持ちがいいよね。
ここは野菜もフルーツもとびっきり新鮮なものが揃ってるんだ。
このパンも焼き立てだからまだ温かいよ。
ジャムはベリーでいい?・・・はい、じゃあこれはアンタの分。
え?私のも塗ってくれるの?ありがと、じゃあ・・・マーマレードにしよっかな。
ねぇ、こうしてると私たち二人ってまるで・・・・
ああ、いやいや・・・なんでもない。気にしないで。

おいしい?そう・・・それはヨカッタ☆
あんたって本当に楽しそうに食べるよね。
アンタのその顔が最高のごちそうだよ☆




 AM10:00 出発!


じゃ、準備できたところでちょっと遠出してみよっか?
ほら、ここに用意してあるから、・・・自転車。
何、目丸くしてるのさ、ちゃおず?もちろんサイクリング☆だよ?
何のために私がノーメークで軽装してきたと思ってるのさ。

さ、いいから☆私が漕ぐからアンタは後ろに乗って。
さすがに今日は乗り方から教えてる時間はないからね。

はーい。準備はいいかな?
落っこちないようにしっかりつかまっててね。ちょっとだけ飛ばすから。




 AM11:30 到着!


やー、けっこう遠くまで来たね。大丈夫?後ろで寒くなかった?

お弁当用意してきたから、後で食べよっか。
そうだよ、もちろん私が作ったのさ。アンタの為にね。
あっは☆・・・大丈夫だよ、心配いらないって。
この私が(大事な)アンタにおいしくないもの食べさせるわけがないだろう?

・・・あ、おにぎりはないけどね。
作ろうかと思ったんだけど失・・・いや、何でもないよ☆

ほら、いい眺めだろう? ここから聖殿が見えるんだ。
あのひときわド派手な建物がパーティー会場で、あっちがアンタ達が出入りする会場の門。
みんなゲストが気になってさ。入れ替わり立ち替わり門に顔出してるらしいよ。
え?私・・?
ああ、もちろん、しょっちゅう顔出してるよ。
・・・誰かさんのことが気になってね。

大丈夫?ちょっと風が出てきたみたいだけど
・・・ ちゃおず、アンタ寒くない?
私のジャケット着ておいで。
ああ、私は大丈夫。ずっと自転車こいであったまってるからね。


ね、・・・ちゃおず。
「元気が出るおまじない」してあげよっか?

ああ、分かってるよ。あんたがいつも元気なのは知ってるけどさ、
でも、ちょっとだけ。ね・・・目をつぶってて・・・・。

どう?あったかい?
じゃあ、もっとあったかくなるまで、

こうしていよっか・・・・?




 PM21:00 星空


ごめーん!本当に悪かった!
こんなに遅くなるつもりなかったんだけどさ。
大丈夫?ちゃおず?ホントに寒くない?
ジャケット?・・いいってそんなの。アンタ着て帰りなさい。 風邪ひいたらタイヘンじゃない。

あー、お星さまが出てるよ。
まさか星空の下でサイクリングすることになるとは思わなかったな。
でも、予定通りアンタを朝から晩まで独り占めできたからね☆
私は楽しかったけど。

アンタ、これに懲りずにまた会いにおいでよね。
なにしろアンタは私にアンタをくれたんだからね?
いーい?アンタはワ・タ・シのもの。

・・・忘れないでよね☆




 PM22:00 帰り道


帰っちゃったか・・・・。

楽しかったよ、ちゃおず☆
羽根つきにしようかとか、雪だるまでも作ってみようかとか
アンタを喜ばせようといろいろ考えてみたんだけどさ、
うまくいったかは、正直不安・・・。

・・・ま、いっか。
アンタ、「いつまで」とは言わなかったもんね。
まだ私、アンタのこと呼び出せる権利があるんだよね?

なーんて、ね・・・・。
バレンタインかぁ・・・。
嬉しいような、せつないような・・・・。
これはこれで、ちょっと罪なイベントだよねぇ・・・・。




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