そう言う彼女は凛とした薔薇のようで、私はひそかにため息を漏らす。
その薔薇は傲慢な態度と棘のある言葉で周りを傷つける。
けれど、その花びらは何よりも繊細で、近づいた私を魅了した。
「ねぇ、今度はいつ会える?」
育成のお願いを守護聖として聞いた後で、一人の男として尋ねた。
昨日は誰と会っていたの?
聞けない言葉を飲み込んで、次の約束を確かめる。
「さあ、いつがよろしいのかしら?」
艶然とほほ笑む青い薔薇に、もう、身動きが取れない。
キスをしても、私の下で思うままに愛しても、
彼女の心は多くの花びらに包まれて、その花芯を知ることができない。
「あんたを私のものにしたい。」
「もう、あなたのものですわ。」
言葉と裏腹なその青い瞳が嫉妬の棘をさす。
この薔薇の下で、いつまで正気でいられるだろう?
蔓に囚われた私は、もう逃げられない。この薔薇の下から。
FIN