ヴィエロザbot カウントダウンtweet まとめ |
2016 / 10 / 8 彼の誕生日まであと少し。 してあげたい事はたくさんあるけれど、彼がして欲しい事はわからない。 せめて欲しい物があれば、プレゼントもできるのに。 「…相談してみようかしら。」 まずは彼がよくお茶をしている地の執務室へと向かうことにした。 #夢誕2016 |
2016 / 10 / 9 「オリヴィエの欲しい物ですか〜」 ルヴァは少し考えた後、ポンと手を叩いた。 「そういえば、ある鉱石を欲しがっていましたが…。なんでしたかねぇ。 あの時一緒にいたゼフェルなら覚えているかも〜。」 謝るルヴァの部屋を辞し、今度はゼフェルを探すことにした。 #夢誕2016 |
2016 / 10 / 10 ゼフェルはすぐに、その鉱石の載っている図鑑を見せてくれた。 たしかにキレイな宝石だ。 「今は天然は殆ど採れなくて、人工ばっかりなんだぜ。」 きっとオリヴィエが欲しいのは天然の方だろう。 手に入れる方法を考えて写真を見ていると、ふとあることを思い出した。 #夢誕2016 |
2016 / 10 / 11 「この宝石をご存じね?」 問い詰めるロザリアにオスカーは明らかにうろたえている。 先日、オスカーに出張を命じた星が、この宝石の主採掘星。 彼が土産として惑星の王から宝石を贈られたことも知っていた。 「お譲りいただけませんこと?」 優しくお願いしてみた。 #夢誕2016 |
2016 / 10 / 12 オスカーが宝石と引き換えに要求してきたのは、カティスのワイン。 ロザリアがマルセルにお願いすれば、 いくつか分けてくれるかもしれない、と言うのだ。 縋るような思いで頼んでみると、マルセルは気安くOKしてくれた。 …手作りケーキ3個と引き換えに。 #夢誕2016 |
2016 / 10 / 13 マルセルのところにケーキを持って行くと、ランディも一緒にいた。 3人でケーキを食べながらお茶を飲んでいると 「そう言えば、オリヴィエ様、新しいネックレスが欲しいって言ってたよ。」 実は以前のお気に入りをランディの犬がじゃれついてちぎってしまったらしい。 #夢誕2016 |
2016 / 10 / 14 手に入れた宝石でネックレスを作る。 けれど、デザインや加工については、全くの素人だ。 ロザリアはリュミエールに相談してみることにした。 芸術に造詣の深い彼ならば、そういう事にも詳しいかもしれない。 思った通り、リュミエールはいろんなアドバイスをくれた。 #夢誕2016 |
2016 / 10 / 15 デザインを相談し、加工できる工房を教えてもらった。 出来上がりは一週間後。 ついソワソワしていると、 「当日が思いやられるな」 ジュリアスのため息に頬が熱くなる。 怒られるのかと思ったら、ジュリアスがくれたのは休みの申請書。 ちゃんと2枚あった。 #夢誕2016 |
2016 / 10 / 16 届いたネックレスは予想以上の出来栄えだった。 ウキウキしながら、書類をクラヴィスの部屋に届けると、 彼は水晶球を覗きながら、うっすらと笑っている。 「お前は…ふっ」 気になって、問い詰めても 「幸せなことだ。」 一言だけで、それ以上は聞けなかった。 #夢誕2016 |
2016 / 10 / 17 いよいよ当日。 ロザリアは早朝からオリヴィエの屋敷を訪れた。 お祝いの言葉を一番に伝えたいし、早くプレゼントも渡したい。 出迎えたオリヴィエは寝起きの姿で。 「お誕生日おめでとう、オリヴィエ!」 思い切って頬にキスをすると、とても嬉しそうに笑った。 #夢誕2016 |
2016 / 10 / 18 「最高のプレゼントだね。」 ロザリアを抱きしめて、オリヴィエが笑う。 「今のキスはプレゼントじゃありませんわ。」 自分の大胆さに照れながら、 用意してきたネックレスの箱を渡し、屋敷の中へと並んで入る。 箱を開けたオリヴィエは、ネックレスに目を丸くした。 #夢誕2016 |
2016 / 10 / 19 「この宝石は…。」 ネックレスを取り出したオリヴィエは、中央の宝石をじっと見ている。 ロザリアはドキドキしながら、オリヴィエの反応を伺った。 すると、 「どうしてこれを?」 不思議そうな彼にロザリアは今までの経緯を話して聞かせた。 #夢誕2016 |
2016 / 10 / 20 「なるほど…。」 オリヴィエはくすりと笑うと、ネックレスを持って立ち上がった。 そして、ロザリアの背後に回ると 「私がこの石を欲しかったのはね。 あんたにプレゼントしたかったからなんだ。」 そう言って、ロザリアの胸元に、彼女の瞳と同じ、美しい青い石を飾る。 #夢誕2016 |
2016 / 10 / 20 「そんな…。」 泣きそうなロザリアの前で、オリヴィエはネックレスを自分へと付け直した。 「でも、これからは、これをあんただと思って、 ずっとつけておくことにするよ。」 優しいキスにロザリアも笑顔になると、 二人きりのステキな誕生日が始まったのだった。 〜FIN〜 #夢誕2016 * close * |