ここから始まる永遠

2.

次の土の曜日。
オリヴィエと別れたロザリアは、さっきまでの服を着替え、こっそりと裏口から屋敷を抜け出した。
アンジェリークの話によると、セレスティアで見かけるオリヴィエは、ノーメイクでノーメッシュ。
しかもごく当たり前のTシャツにジーンズで、普段とはまるで違うらしい。
ロザリアと別れた後、わざわざ着替えているのだろう。

次元回廊の出口でじっと様子をうかがっていたロザリアは、ずれそうになるウィッグを何度も手で押さえていた。
ロザリアの髪色は珍しいから、嫌でも目立つことをよく知っている。
だから、今は、全部をまとめて、アンジェリークから借りた黒髪のウィッグの中に押し込んでいるのだ。
あとはこれもまたアンジェリークに借りた大きな赤い縁の丸メガネと、普段はつけないピンクのリップ。
一見すると、ロザリアとはわからないはずだ。
マスクでもすればもっと完璧な変装になるのだろうが、この真夏にマスクをしていてはかえって目立ってしまうと考えて断念した。

「あ。」
声が出そうになって、ロザリアは慌てて口を押えた。
次元回廊から出てきた長身の男性は、間違いなくオリヴィエだ。
長い金の髪はそのままだけれど、服装は本当にまるで違う。
ラフな真っ白のTシャツとごく当たり前のジーンズ。
いつものどちらかといえば中性的なオシャレではなく、精悍で・・・とても男性らしくて、ステキだ。
こんな姿のオリヴィエをロザリアは一度も見たことがない。
痛む胸を抱えながら、ロザリアはこっそりとオリヴィエの後をつけていった。


オリヴィエが向かった先は、路地裏のオープンカフェが立ち並ぶストリート。
夏のぎらぎらした日差しが傾き始め、通り一帯が、これから夜の営業だ。
周囲を飾る派手なネオンがチカチカと点灯を繰り返し、陽気な音楽が流れ始めている。
若者たちの憩いのスペースになっているのだろう。
あちこちの店先から賑やかな笑い声が聞こえてくるし、少しのアルコールがそうさせるのか、どの顔もみんなとても楽しそうだ。
ロザリアはこれまでこういった酒場に足を踏み入れたことがなかった。
アルコールを嗜むことができるようになったのも最近だし、オリヴィエはロザリアを決してこういうところには連れてこなかったからだ。

オリヴィエは慣れた様子で、オープンスペースの空いている席に座ると足を組んで寛いでいる。
ロザリアは見つからないように、ななめ向かいの壁に隠れ、そこから様子を見ることにした。
すると、すぐに奥から、一人の女性が走り寄って来る。
金の髪とくすんだグリーンの瞳。
どちらかといえば、美人というよりも可愛い系の顔立ちをしているが、どこか色気があって、ロザリアから見ても魅力的だ。
凹凸のくっきりした蠱惑的な体のラインを包む、胸を強調するようなメイド服はこの店の制服なのか。
給仕の女性たちはみな同じ服だから、恐らくそうなのだろう。


「また来てくれたの?」
ロザリアは懸命に聞き耳を立てた。
少し距離があるから、はっきりとは聞き取れないが、なんとなく言っていることはわかる。
女性が嬉しそうにオリヴィエの肩に手を乗せた。
当たり前のように・・・とても親しげに。
オリヴィエもその手を当たり前のように受け入れて、女性に向かって笑みを浮かべている。

「そ。また、あんたと話がしたくてさ。」
「ふふ、上手なんだから。」
タダの店員と客にしては、スキンシップが多すぎる。
女性の手はオリヴィエのあちこちを軽く撫でているし、オリヴィエもとくに咎めることもなく、彼女の手が胸や背中に触れるのを楽しんでいるようにすら見えた。
それからもオーダーした品をオリヴィエの元に運ぶたびに、女性は彼の耳元で何かを囁いていく。
密やかに交わされる笑みは、大人の艶めいた遊びなのだろう。

手慣れた男女の駆け引きに、ロザリアの脚が震えた。
こんな女性と比べられては…ロザリアなんてつまらない女にしか見えないに違いない。
オリヴィエは杯を重ねながら、女性の働く様子を眺めている。
その優しい瞳がロザリアの胸を苛んだ。
どれくらい時間が経ったのかもわからないまま、ロザリアは倒れそうになる体を壁に手をついて何とか支えていた。


不意にオリヴィエが立ち上がり、店の外へ出る。
路地で月明かりを見上げるオリヴィエの姿。
今までなら、きっと気軽に声をかけていた。
でも、今のオリヴィエはロザリアの知らないオリヴィエで。
すぐそこにいるのに、まるで手の届かない存在に思える。

「お待たせ!」
女性は仕事を終えたのか、普通の服に着替えていて、オリヴィエの方へと走ってきた。
当たり前のように、オリヴィエの腕につかまる女性。
当たり前のように、並んで歩く二人。
月明かりに二つの影が寄り添って、ゆらゆらと揺れている。
やがて、建物の一角に足を止めた二人は、狭い階段を並んであがっていった。
後に残ったのは、白い月の光だけ。

ロザリアは静かに、その建物を見上げた。
明らかに住居用とわかるアパートメントは、彼女の自宅なのだろう。
いくつか灯っている、人のいる証拠。
この明かりの中の一つに、オリヴィエと彼女がいる。

今頃、キスをしているだろうか。
彼のあの優しい瞳が彼女を映して。
あのきれいな指が彼女に触れて。
あの、唇が、愛の言葉を語って。

ぽたり、とロザリアの足元に雫が零れた。
本当に悲しい時は涙も出ない、と昔、誰かに聞いたけれど。
「嘘…。」
悲しくて苦しくて、胸が壊れてしまいそうな今、やっぱりちゃんと涙は出ている。

その場にいるのもつらくなって、ロザリアは逃げ出した。
乗り込んでいってオリヴィエを責めることはできない。
心変わりは誰のせいでもない。
もしも誰かのせいだとしたら、それはロザリア自身のせいでしかないのだから。



屋敷の門の前に膝を抱えるようにして蹲る人影。
ほろ酔いで月明かりを歩いていたオリヴィエは、ギョッと足を止めた。
人影の輪郭は女性らしいが、肩で揃った黒髪は、ルヴァの屋敷に飾ってある木彫りの人形を思い出させるし、何よりもこんな真夜中だ。
この聖地で、不審者はそうはいない。
むしろ、この地では、お化けの方が珍しくはないほどなのだ。
過去に遭遇した数々の不思議な出来事が、オリヴィエの脳裏に浮かぶ。

「ね、ちょっと・・・生きてるよね?」
遠巻きに声をかければ、その声に気が付いたのが、人影がゆっくりと顔を上げた。
星を溶かしたような綺麗な青い瞳。
長い青紫の睫毛が濡れてキラキラと月明かりに輝いている。

「ロザリア?!」
黒髪にふちどられた顔は見間違いようもなくロザリアで。
「あんた、どうしたの?! なに、その髪は?! ・・・うわ!」
言い終わるよりも早く、胸の中に飛び込んできたロザリアをオリヴィエは何とか抱き留めた。

「オリヴィエ…。わたくし・・・。」
なにかを言いたげなロザリアの身体を後ろから支えるようにして、オリヴィエは屋敷の中へと彼女を押し込んだ。
幸い、というべきか、ここしばらく、土の曜日は使用人を帰していたから、こんな様子の彼女を誰かに見られる心配はない。
オリヴィエはなんかと彼女を落ち着かせようと、
「飲み物でもとってくるから。 待って。」
と、ソファへと座るように促した。
このままでは、明かりをつけることもままならない。
窓から差し込む月明かりは十分なほど部屋を照らしているが、二人きりでこの明かりは、不埒な気分になってしまう。

ところが、ちらり、とソファを一瞥したロザリアは、オリヴィエの首に両腕を回し、ますますしがみついてきた。
背伸びをした彼女の頬がオリヴィエの首筋に触れる。
べったりと寄り添ったせいで、彼女の胸がオリヴィエの胸に当たってくる。
意識しないように、と思っても、つい気になってしまう自分が情けなくて、オリヴィエはため息をついた。


「ちょっと離れたほうがいい。 ね、落ち着いて。」
抑えた声音でオリヴィエがそう言っても、ロザリアは離れない。
屋敷中がしんと静まり返っているせいか、彼女の速い鼓動がオリヴィエの全身にも伝わってきて、オリヴィエまでもが落ち着かない気分になって来た。
オリヴィエは彼女の背中に触れる一歩まで手を伸ばして、そこでぐっと拳を握った。
抱きしめ返してしまったら、きっと我慢できなくなる。
キスをして、その先も欲しくなってしまう。
だから。

「離れてってば。」
多少キツイ口調で言うと、ロザリアは大きく首を振りはじめた。
まるで駄々っ子のような様子は、全く彼女らしくない。
大きく首を振り続けたからか、ロザリアの頭からウィッグがずるりと転がり落ちた。
途端にふわり、と彼女の長い髪が背に落ちる。

「お願い。 わたくしを・・・嫌いにならないで。
 一番でなくてもいいの。 二番目でも三番目でもいいの。
 時々、会ってくれるだけでも構いませんわ。
 なんでもするから、あなたの好きにしていいから…。
 行かないで。
 好きですの。 オリヴィエが…好きなんですの…。 」

ぎゅっと抱き付かれているせいで、ロザリアの顔は全く見えない。
けれど、彼女の体の震えで、それが心からの言葉だと、オリヴィエにはわかった。

「…どこも行くわけないじゃないか。
 それに二番でも三番でもイイって、どういうこと?
 私はあんたの二番目や三番目じゃイヤだし、時々しか会えないなんて、もっとイヤだよ。」

ロザリアの髪をなだめるように撫でていく。
その穏やかな手に少し落ち着きを取り戻したのか、ロザリアが大きく息を吐きだした。
けれど、相変わらず、彼女の手は緩まず、オリヴィエにしがみついている。

「あの方のこと、好きになったのでしょう・・・?」
「あの方?」
おうむ返しにこたえて、オリヴィエはすぐに思い当たった。
今日のオリヴィエの行動と彼女の変装。
そして、今の言葉。

「見たんだね。 …セレスティアで。」
一瞬、ロザリアは体を硬くしたかと思うと、すぐに小さく頷いた。
あれを見られたとすれば、もう、言い訳の余地はない。
一生懸命背伸びをして、しがみついているロザリアの背中に、オリヴィエはそっと掌を当てた。

こんなにも彼女は自分を想ってくれている。
…こんなにも愛されている。
だから、きっと、大丈夫だ。


「たしかにね、私は彼女に会いにセレスティアに行ってた。
 土の曜日の夜なら、仕事の終わりにゆっくりできるって聞いてからは、毎週通ってたよ。」
ふと、力のゆるんだロザリアの身体を今度はオリヴィエが強く抱きしめて、崩れ落ちるのを支える。

「…彼女、アメリーっていうんだけど。
 私とね…同郷なんだ。
 もちろん、私がこっちへ来てから、あの星はもう何百年も経ってるから、同郷って言い方はおかしいかもしれないけどね。
 ホントに偶然、彼女が故郷の話をしてるのを聞いちゃってさ。
 出てきた山の名前が…私の実家の近くの山で。
 つい懐かしくてね。 話しかけたのが始まり。」

本当に自分でも不思議だった。
懐かしいとも、帰りたいとも思ったことなどなかった故郷なのに。
知った名前を聞いた途端、アメリーに話しかけていた。

「同郷だってわかったら、彼女もすごく嬉しかったみたいで、すぐに意気投合したんだ。
 そもそも別の宇宙だし、そうじゃなくてもド田舎だし、やっぱり、めったに同郷人に会うことがなかったらしくてね。
 ああ、なんでセレスティアに来たかっていうと、アメリーの旦那さんが、宇宙の狭間の研究をしてるとかでさ。
 地層から鉱石を採って、物質の成分を調べるとかなんとか…。」

「旦那さん? あの方はご結婚されているんですの?」
「そうだよ。」
「じゃあ、あのアパートメントは…。」

「なんだ、そこまで見てたの? 全く…。あんな時間にあんなとこ、うろ付いてたらアブナイってのに…。
 そ、あそこに夫婦で住んでるんだよ。
 土の曜日は旦那も調査から帰ってきてるから、一緒に話ができるってわけ。
 旦那も同じ出身でね。
 私が通ってた学校の隣の地区なんだよ。」

まだ同じ名前の町がある事に驚いて。
まだ同じ名前の学校がある事に驚いて。
なによりもまだ、自分の中にそれらが色褪せずに残っていることに驚いた。


「ヒミツにしてて、ゴメン。
 ちゃんと話してたら、こんなに泣かせたりしなくて済んだのに。」
ぎゅっと抱きしめた彼女の身体。
震えはようやく収まっているけれど、頬に残る涙の痕に気が付かないはずがない。

「…情けないでしょ?
 自分でもさ、女々しいって思ってるよ。
 故郷なんて気にしてるやつらのこと、鼻で笑ってたっていうのにさ。
 だから、あんたには言えなかった。」

「どうしてですの? どうして、わたくしには?」
不安そうなロザリアの声。
オリヴィエは小さく笑った。

「好きな女の子の前では、カッコいい男でいたかったんだよ。
 大人で余裕があって、あんたを包み込めるような男で、ね。
 情けなくて、女々しいところなんて、見せたくなかったんだ。」

「オリヴィエ…。」
再び、ロザリアの腕に力がこもる。
しがみついてくる彼女の柔らかさと香り。
隠し事をしていたせいで、なんとなく後ろめたい気持ちがあった。
そのせいで、デートをしていても、お茶をしていても、どこかぎこちなくて。
きっと彼女を不安にさせていたのだろう。

「今度の土の曜日、一緒にあの店に行かない?
 あんたのこと、紹介したいんだ。
 それと、私の故郷の話をあんたにも聞いてほしい。」
「ええ。 …聞きたいですわ。 あなたの話。 もっと、いろんなことを。」
「そうだね。 私ももっとあんたの話を聞きたい。
 まだ、知らないこともきっとたくさんあるね。」

しばらくじっと抱き合って、お互いの体温を確かめた後、そっと触れ合わせた唇。
口づけは次第に熱を帯びて、大人のキスに変わっていく。
長いキスが終わると、どちらからともなく、目が合って、また何度も同じようにキスを繰り返した。



「さ、送ってくよ。」
オリヴィエがそう言った時、ロザリアの唇はすでに感覚を失うほどになっていた。
飲み込んだ唾液ですら甘く、オリヴィエの香りがする。
ロザリアはギュッとオリヴィエのTシャツの裾を握った。
いつもよりもラフな服装は、彼の肌のラインを余すところなく伝えてくる。
無駄のない、しなやかな肉食獣を思わせるシャープな身体。
自分とはまるで違う、力強さ。

抱きしめられて、初めて意識した気がする。
彼の「男」の部分。 
それに触れてみたい。 まだロザリアの知らない彼の顔を見てみたい。

「帰りたく、ないの…。」
足元から羞恥心が駆けあがってきて、ロザリアの顔が赤く染まる。
俯いたせいで髪が首元で二つに分かれ、そこから覗く項までも、耳までも、真っ赤になっているのがオリヴィエにも見えた。
がくがくと震えている足。
今度の震えがさっきの震えとは違うのはわかるけれど、彼女がおびえていることは間違いないだろう。

「そんなこと言わないで。
 …私だって、男なんだからさ。
 あんたとこのまま一緒にいたら…きっとまた、ね。」

オリヴィエの瞳に、あの時と同じような傷ついた色が浮かぶ。
ロザリアは俯いたまま、言葉を絞り出した。


「わたくし、あの時も、本当は、あなたと…。
 あなたに、全てを捧げてもいいと思っていましたの。」
「え? あの時も、って…。
 でも、あんた、あんなに嫌がって、泣いてたじゃないか。」

青い瞳にいっぱい涙をためて、胸元を抑えていたロザリアを思い出すだけで、オリヴィエは罪悪感でいっぱいになるのだ。
いつになく甘えてきたロザリアに、つい見せてしまった劣情。
大切にしたいと思ってきたのに、泣かせてしまった。
あのことがあったから。 
…もう情けないところを見せたくない、と、思い込んでしまったのだ。

「ち、違うんですの。
 あれは、あなたが嫌だったんではなくて…。」
ロザリアの首筋がますます赤く染まっていったかと思うと、そこで言葉が止まった。

「いいって。
 気を使わなくて。 別に急ぐ必要なんてないんだからさ。」
ロザリアが心からオリヴィエを受け入れてもいいと思えるまで。
彼女のためなら本当にいつまでだって待てる。

「違うって言っておりますでしょう!
 …あの日は、少し薄いブラウスで…。
 朝から少し肌寒くて・・・・。」

恥ずかしくて、あの時、ロザリアはどうしても言えなかった。
でも、オリヴィエだってきちんとさらけ出してくれたのだ。
ロザリアにも伝えるべき義務がある。

「あの下に、あったかシャツを着ていたんですの。
 だから、あの時、あなたが、ボタンを開けた時…それが見られてしまうのが恥ずかしくて…!」

防寒対策に着ていた、いわゆる『ババシャツ』。
薄いピンクのそれは胸元にリボンもついているし、決して可愛くないわけでもなかったが・・・・。
ロザリアが映画や小説で目にしていたラブシーンの中に、ヒロインが『そんなもの』を着ているものは一つもなかったのだ。
たしかにちっともセクシーではない。

「え。 え? ええ?!
 あったかシャツ? そんなことで?」

オリヴィエはぽかんとして、俯いているロザリアを見下ろした。
彼女はまだ首筋まで赤くなったまま、ギュッとオリヴィエのTシャツの裾を握っている。
力を込め過ぎているのか、指先が白くなって、痛々しいほど、力いっぱいだ。
オリヴィエがその手を出来る限り優しく両手で包み込むと、ようやく、ロザリアは顔を上げた。
窓から差し込む月明かりがキラキラと彼女の周りを取り巻いて、まるで彼女自身が輝いているように見える。



「今日は大丈夫?」
こくんとロザリアが頷く。
「な、夏ですもの。 この下は、何も…。あ。」
また恥ずかしそうに、ロザリアは俯いてしまう。
「そっか。 …じゃあ、もう待たない。」

オリヴィエは彼女の膝裏に手を回すと、一気にその体を抱き上げた。
羽のように軽い身体に、ひらりと舞うワンピースの裾と、長い彼女の髪。


まーさ様より



「ね。 こんなカッコじゃ、王子には見えないだろうけどさ。
 今、ここで誓わせて。
 これから先、私はあんただけのモノになる。
 だから、あんたも・・・私に全部預けて。」

「わたくしも誓いますわ。
 あなただけに、わたくしの心も体も全部を…。」

これからも、ずっと。
側にいて。 愛し続けて。

それは二人だけのセレモニー。 
オリヴィエはありったけの愛を込めて、ロザリアの額に誓いの口づけを落としたのだった。


FIN
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